アインシュタイン...はたまた、のりまきせんべい...のような人

私が勤めている会社に、今は退職されている方ですがとても面白い殿方がおりました。
面白いと失敬なことをいっていますが、かなり私より先輩です。
(年齢的にも仕事においても)
メールで自分のことを”小生”と書いていたので面白がって「小生」というニックネームをつけて呼んでいました。
その小生どののほうが余程味のある(!)面白い人のはずなのに、
「君はほんとに面白い人だね。」
こんなことをいつも私に言っていました。
その方は、酒癖が悪く.....
といっても酒を飲んでクダを巻くような不快さを与えるような癖の悪さではなく、記憶をなくすほど飲み、何もない場所で転び、あげくに間違えて人の靴を履いて帰ってきてしまうといった想像を絶する類の...です。
その一方、とても頭がよくて.....酔っ払っていてボロボロの時は別ですが.........人の話を一度で即座に理解してしまいます。
コンピューター言語の本をまるで「小説でも読むごとく」読み、すぐにマスターしてしまったりもします。
外見もちょうどあのアインシュタインか、はたまた「ドクタースランプ」ののりまきせんべいかといった風貌でした
ニャハハ _(_^..^_)ノ彡☆ バンバン
酒が好きな私は、関東方面から同じ仕事関係で出張で人がくると、いつもメンバーに(強制的に)加えられたりしました
.....一時期その方の部下でもあったのです。
その席でよくその小生どのは「今、こういう小説を読んでるんだ。いいよ、なかなか.....読む?貸してあげるよ。」と薦められるのですが、まったく持って自分が興味の持てる内容の小説ではありません。
「結構です。」とそっけなく断ると、(わざとなんですが)
「君はどんな本を読むの?お勧めの本を一冊貸してくれないかな」と言われました。
山田詠美や島田雅彦(好きデス...)を貸しても、ジェネレーション・ギャップで理解してもらえるかどうか....
そこでふと思いついたのが「アルチュール・ランボー」の詩です。
独特の感性を持つこの方なら、どう読まれるのかな.....と。
そんなひそかな楽しみが沸き起こってきました。
読んだあと、どんな感想が聞けるかちょっと楽しみでもありました。
いつ感想を聞けるか楽しみに待っていたのですが、いつになっても本の話が出てきません。
そのうち、小生殿は関東のK市に転勤になってしまいました。
もしかしたら、ほんの事は忘れてるのかしら....本も戻ってこないかもしれないな、ひょっとして。
そんなこんなで1年くらいたったかな、小生さんから社内メールで分厚い”ブツ”が送られてきました。
なんだろう....すっかりその頃は本のことは忘却の彼方でした。
あけてみると、なんと例の「ランボー詩集」です。
小さなメモが入っていて「長い間、ありがとう。」と.....
感想を期待していた私は、なんだかガッカリでした。
それから数日後、小生どのからEメールが送られてきました。
”かなりむずかしくて、なかなか進みませんでした。結局、意味がわからなかった。君は詩を読むときどのような読み方をしますか?
意味をどのように理解しますか??”
といったことが書かれていました。
自分が詩を読むとき、どんな読み方をしてただろう....しばし考えました。
「意味を理解する......??」
理解しようとしたことはあったかな、はて。
うまく、小生さんに伝わるかしら....
そう思いながら、こんなことを書いてみました。
「詩を読むときは意味を理解する必要はないと思います。読んだまま頭の中で絵が浮かんでくるカンジになってきませんか?
頭の中で絵を見るような感覚....それでいいと思うんです。」
そんなことを書いたと記憶してます。

長くなっちゃったけど、最近5年ぶりくらいにメールを送ったら社交辞令的な内容のお返事をいただいたので昔を懐かしんで書いてみました。

ランボー全詩集
アルチュール ランボー Arthur Rimbaud 宇佐美 斉 / 筑摩書房
ISBN : 4480031642
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by 2sco-punch | 2006-08-28 16:45 | みかりんヒトリゴト
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